就職活動開始(?)

電気系修士1回生を対象に某M重工が工場見学会を企画するというので、航空宇宙関係の工場を見に名古屋まで行ってきた。

朝8時に京都駅に集合し、新幹線で名古屋に移動。そこからバスで工場へ。参加者は10名程度だったにもかかわらず、なぜか大型観光バスがチャーターされていた。人数予測を誤ったのか。しかも「鯱バス」とかいう、シャチホコマークの怪しげなバス(名古屋では有名らしい)。

まずは名古屋空港に隣接した工場の見学。戦闘機やらヘリコプターやら旅客機やら様々な航空機の部品製造・組み立てを行っているらしい。M重工航空宇宙部門は売り上げの約半分が防衛庁向けとのことで、F-15をオーバーホールしているところや、組み立て最中の最新型戦闘機(F-2)やらを間近に見ることができた。復元した零戦も置いてあった。まさに軍需産業。航空機マニアやミリタリーマニアの人にはきっとたまらないものなのだろう(私はそういう人ではない)。「触ってはいけない」と事前にいわれていたものの、その気になればいくらでも触れる距離で見学でき、監視らしい監視もないし、隠しカメラとかあれば写真撮り放題だろう。日本の国防の根幹にかかわる部分だと思うのだが、こんなんでいいのだろうか。それとも写真ぐらいどうってことないと考えているのだろうか。確かに見ただけでは何にもわからなかったけど。

平日なら作った戦闘機でバンバンテスト飛行してるらしいけど、休日なのでお休みだった。迷彩色のヘリコプターがホバリングしてたけど。

その後別の工場に移動し、設計している現場を見せてもらう。パソコンなど計算機はおなじMグループのものを使っているのかと思ったが、全くそんなことはなかった。大半はI○M、残りはその他いろいろ。パソコン本体はともかくディスプレイはM電機でたくさん作ってるような気がするのだが、それすらなかった。しかし通勤には(リコール問題の)M自動車製の車しか認められないらしい。グループ内のつながりが強いのか弱いのかよくわからん。一説ではM重工とM電機は入札などでも張り合うらしい。

M重工で研究開発している戦闘シミュレーションとでもいうべきもののデモを見せてもらった。状況に応じて最適な作戦をコンピュータが立案してくれるらしい。こんなある意味物騒なものを、日本の民間企業が開発しているのには正直驚いた。戦闘機というハードウェアを作っているくらいだから、それを有効に活用するためのソフトウェア開発も当然といえば当然なんだけど。

実物は見なかったが、(トラブルつづきの)国産ロケットH-IIの開発にも携わっているとのこと。壊れたのはI重工が作った部分だと主張しておられた。

というわけで、普段なかなか見られないものをたくさん見せてもらった一日であった。待遇もよかったし。ホントに不景気なんだろうかとも思う。